義援金やボランティアは偽善か

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二宮尊徳の教えは昭和の敗戦までよく知られていました。
さて、義援金についてはどのように考えていたのでしょうか。

1.大災害は60年〜80年に一度は必ずくるのだから、しっかり貯蓄しておきなさい。被災者は自業自得なのだから寄付をしてはいけません。

2.飢饉のときに金持ちが打ち壊しに遭うのを避けようと思えば、普段から慈善行為が必要です。一番大事な親戚づきあいの交際費と同じかそれ以上の規模で義援金を供出しておきなさい。

3.情けは人のためならず、めぐりめぐって己が身の上。貧富は順繰りにめぐってきます。できるだけ寄付しておきなさい。自分か子孫がきっと助けられることがあります。

仏教の禁欲について

ある人が二宮尊徳に言った、「親鸞は末世に僧が戒業を持ち難いのを洞察して、肉 食妻帯をゆるしました。これは卓見でしょう」

二宮尊徳は言った。
「おそらくは間違っているでしょう。 私は仏道は知らないけれど、これを例えると田地の用水路のようなものでしょう。 用水路は米を作るべき土地をつかって水路にしています。そのように人が欲するところをつぶして法水路とし、衆生を済度しようとする教えであることは明らかです。

妻帯肉食は天道だが、この欲を捨てれば惜しい欲しいの欲も憎い可愛いの妄念もみな消滅するでしょう。この人情捨てがたきものを捨て堰(ダム)がわりにするからこそ法水は流れるのです。妻帯肉食しないところを流転して、仏法は万世に伝わるものでしょう。

それを肉食妻帯をゆるして法を伝えようとするのは水路をつぶして稲を植えるようなもの。と、私はひそかに恐れています。」(二宮尊徳翁夜話)